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エターナルサンシャイン  [映画]

わたしは、社交的な人だと一般的には思われているようです。人当たりもよく、新しいところで物怖

じせず、どんどん話しかけていく人と思われているようです。今回新しい職場に来て早2週間。そこ

の人たちにも言われました。見た目もとっつきやすい(小さくて、ちょこまかしている、驚くほど美人で

も不美人でもない、田舎生まれでぽわーとしたオーラ満開)のもあると思います。「○○さん(もちろ

ん私の姓)は、和み系ですね。話しやすいし」といろんなタイプの人が同じく物怖じせず話しかけてく

れます。

だから、私はけっこう自分でもそう思ってました。中・高校生の時もクラスでそんな役回りでしたし

(どんなグループにも関係なく接することが出来る緩和剤・・・だからといって人気者では決してない)

、大学生になっても、初めて就職した時も、気がついたらそうでした。しかも、営業を5年ほどやって

いたので、初めての人にわりと気さくに話しかけるのは日常茶飯事だから、それに拍車がかかって

いた気がしていました。海外でも、けっこうそうだったような・・・。それが私のひそかな自信でもあっ

た気がします。

人っておもしろいもので、何度も何度もいろんな人に同じことを言われるとそういうもんだと思うようで

わたしは自分でも、いろんな人に話しかけたり、話しかけられたり出来る人、社交的だ!!と

思ってしまうようです。自分のことは案外わからないものだし、だからこそ世の中でCMがたくさん打

たれているのでしょう。商品を頻繁に見るうちに欲しくなるという・・・。

わたしは、家族以外の人とじっくり一緒にいるという暮らしをし始めて、はや1年程度。でも、その前

に家族とすら暮らさず、ひとりになって、はや10年ですけど。彼は元同僚

だったのですが、同僚の時感じていたわたしとは違ったらしいんです。

「かなり社交的で外を出歩くのが大好きなタイプだと思ってたけど、ぜんぜんちゃうよな!!趣味も

映画を見たり、ネットを見たり、漫画喫茶に通ったり、オタクの男の子と変わらん。めったに、

友達と遊びに行かへんし。普通の女性よりも、電話もメールも少ないし」

確かに、よくよく軽い気持ちで自分を見つめなおしても、社交的ではないのは一目瞭然。要は、ぱっ

と見、社交的で話しやすい人ほど、本当の姿を見せず、意外と一線を越えさせてくれない、懐の小さ

な奴なんです。そう、社交的とよく言われる私ですが、今も長く付き合っている友達は意外と少ない

し、新しい職場では職場では楽しくしていますが、わざわざ外では会わない気がします。

社交的ではなく、ただの世渡り上手な、映画オタクであったことが発覚!というか、人とはえてして

そんなものなのでしょう。自分のことはいちばんわからない。あんまり、友達いないんだから、少し

考えたら気づきそうなものですけど。

昨日、WOWWOWで「エターナルサンシャイン」という映画を見ました。ちょいと話すとネタバレしち

ゃいそうなので、映画のチラシで言うと「終わってしまった恋の思い出を捨てた彼女と捨て切れなか

った彼の、かけがえのない楽しかった日々を辿っていくラブストーリー」とあります。タイトル

も「エターナルサンシャイン」とあるし、なんだか甘いラブストーリーといかにもアメリカっぽい

コメディなのにせつないお話を想像させますが、きっぱりそんなことないと言えます。だから、

メグ・ライアンの往年のラブコメディなどハリウッドコメディエンヌが大活躍するものを見る感覚

で見ちゃったり、ジム・キャリーにいつもの彼を過期待すると、マクドナルドでチーズバーガーを頼ん

だはずなのに、「お待たせしました!」と言われるのは、スターバックスのキャラメルマキアート、

もはや食べ物でもないし、マクドナルドの商品ですらないというレベルです。脚本は、マルコビッチの

穴を書いた人ですから、おもしろいことはまちがいないし、いい映画だと私は個人的に思います。

ただし、好き嫌いはきっぱり分かれるでしょう。

この映画に、わたしは、無意識の力というのを非常に感じました。

東洋的に言うと「因縁」とでも言うのでしょうか。以前、自分のブログで「運命」について、

言いましたが、もっと違う「人間のしょうもない煩悩からなる逃れられないもの」とでも言うのでしょう

か。だから、この映画の恋人同士は、ちっともロマンチックではない、ましてや大好きな人には

決して見せては許されない自分というものを見せ合わなければならない「業」というものを

持ってしまう二人。だからこそ、見る人によっては、世にも美しいロマンスになる映画ですね。

わたしは、後者なんですね、きっと。この映画のレヴューを、このブログを書くに当たって、たくさん読

みましたが、私とは逆にアメリカらしい作品という人もあり、コメディという人もあり、ミニシアター好き

がここぞとばかりほめるタイプの映画・・・とも言われてました。第一印象では、わからないタイプの

映画だというのが、いちばん正しいかもしれないですね。

わたしは、人とはひとまず恋愛抜きには生きていけない気がします。そう、エターナルに自分と自分

の気がつかない自分自身と永遠の恋に落ちていなければならないと考えています。でも、運のいい

ことに、自分のいやな部分は自分がいちばん気づかずにすむんですね。鏡に映る自分は、

「そんなに美人じゃないけど、まあまあいけるじゃん」である自分。でも、自分が最も忌み嫌う

写真の中の自分が本来の姿であることは、実はびっくりするほど真実。でも、それはわかっていて

も、恋は盲目的に愛せる相手こそ「自分自身」だと最近思います。社交的じゃないと気がついてしま

っても、それを気づく私ってなんてステキと思えちゃう。自己愛って本当にすごいですよね。

エターナルサンシャインを見ながら、人は自分をいちばん愛しているからこそ、2番目に愛しちゃった

人も否定できないよなあやっぱり、だって、そんな自分が大好きだモンと思ってしまうもんなあという

映画でした。

音楽も死ぬほどいいですしね。

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お散歩爺

明るくて愛嬌があって親切で人に好かれる・・・・そういう人って自分の部屋に
入ると、物静かでお友達も少ない・・・・なのかも。 私も同じようだな~!
by お散歩爺 (2006-04-30 14:13) 

たいへー

外でずーと愛想がいいと、疲れちゃいますもの。
自分も、客商売で仕事中は喋りますけど、休みの日み何もない時は
音楽聴いて、1日中喋らないですよ。
by たいへー (2006-04-30 15:20) 

同じようなタイプだと読んで思いました。
和み系といわれたことも、面白いとも明るいとも。
でも、心底を見せるタイプではなく、秘密主義だよねと
職場の人に言われ、図星!と思いました。
ちなみに私も電話を自らかけません^^;
by (2006-04-30 19:04) 

yuumi

先日はコメントありがとうございました。
私もtakepiiさんと同類みたいで、同じようなこと言われます。^^
こういう性格で良かった♪って思う時があるけど
逆に損だな~って思うことも…。
いろいろありますね。^^;
by yuumi (2006-04-30 19:56) 

takepii

旅爺さん。こんにちは。お久しぶりです。旅爺さんもそうですか??写真からでは、そういうのわかりませんね。

たいへーさん。いつもありがとうございます。お客様と接する仕事というのは
大変ですよね。心休まる時は自分の好きなことをしている時間でしょうか。確かにずっと愛想がいいとは、疲れちゃうかもしれないですね。

mierinさん。ブログをきっちり書いているタイプというのは、そういう人が多いのかもしれないですね。でも、きっちり気づいてくれる人も、意外とそういうタイプかもしれませんよ。

yuumiさん。わたしも、よくよく考えてみると損だなあと思うこともありました。得だなあと思うこともありますけど。でも、円滑な人間関係(表向き)には、必要な時もありますよね。きっと。
by takepii (2006-04-30 22:53) 

性欲ハンター

高度な文明社会の中に、本当に必要なものが埋もれてしまってしまっています。
今、あなたが評価されています
http://n1.to/kaimfu
by 性欲ハンター (2006-05-01 01:18) 

zuga

自分はtakepiiさんのように周りから社交的と思われるタイプではない(と自分では思っている)のですが、会社の飲み会の席等で話がはずまない事あったりすると、たとえ表面的であっても滞りなく会話のできる人がうらやましいと思う事があります。ただ、この記事やコメントを読ませていただくと良い面も悪い面もありそうです。今の自分と比較してどちらが良いのかと言われるとすぐに答えが出なそうです。
by zuga (2006-05-01 06:44) 

Zunko

こんにちは、ナイス&コメント 有難うございました。 私も同じ様な人種です。とても外交的ですが、誰とでも付き合えますが、一線を越えさせる人は非常に少ないです。広く浅くの人と、狭く深くの人とで対応が全く違いますので、相手が受ける印象も恐らく違うと思います。
by Zunko (2006-05-01 12:36) 

takepii

zugaさん。zukaサンが言うように、どちらがいいのかということは、私もずいぶん考えましたが、どうも人の性格というのは仏や天使のようにはいかないようで、どっちも一長一短ですね。でも、いろんなタイプがいるからこそ、人と人は楽しめるようです。

zunkoさん。こちらこそ、ありがとうございます。相手が受ける印象は私も違うと思います。詐欺みたいだ!!と時々言われます。でも、人の性格て、深く付き合わないとほんとうにわかりませんよね。
by takepii (2006-05-03 06:15) 

jewel

皆さん意外と同じようなものなのかも
しれませんよね。 ドラマなどでよく見る
友人関係や、話に聞くものはデフォルメされているのかも
しれません。 私も友人は深く狭くつきあいたい
タイプです^^。 ブログを始めてそんな自分も
受け入れられるようになりました。
生きたいように生きましょう~~(笑)。
by jewel (2006-05-03 13:06) 

takepii

そのとおりですね。jewelさん。ありがとうございます。ドラマの中の現実はけっこう特別な事かもしれないですね。いきたいように生きられたらステキですね。
by takepii (2006-05-03 14:21) 

Karen

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by Karen (2006-05-18 10:29) 

まなてぃ

こんばんは、takepiiさん。Nice&コメントありがとうございます。(^^)
まぁ・・人間ですからね、いろんな面があっても良いのではないかと。
一筋縄ではいかないお付き合いもあるから、愛想よくしたり、話したくなくとも
沢山、話さなければいけないこともあるのだと、私は思いますが・・。
さて、エターナル・サンシャインは本当に、楽しめる映画でした。
ジワジワジワジワァーっと観続ければ、観続けるほど、その楽しさが
見えてくる。とにかく物語の進行がよかったですよね。
しかし、私にはこの映画のような運命の人はいつになったら現れるのか??
もしかして、運命の恋は通り過ぎてしまったかな??(^○^)ハハハハ
by まなてぃ (2006-09-17 23:23) 

takepii

まなてぃさん。ありがとうございます。運命の恋・・・。そういうものがあるのなら・・・、わたしもそういう経験ないですね。でも、記憶を消したいと思うほど重い恋心なんて、私にはどうも持てそうにないのが現実のようです。
by takepii (2006-09-18 09:27) 

この映画は、シネコンで観ましたが、かなり不思議な映画だったと思います。
感想としては、良かったのですが、感動とかでは無くて、単純に面白かったなぁ、というくらいで・・・。(^^ゞ
でも、因縁みたいなものは、確かに感じましたね。
人間、普段の仕事の顔と、プライベイトの自分とは違うと思います。
私も、販売歴が長いから明るい性格だと思っていますが、オフでは地味に一人で映画鑑賞が一番好きです。
takepiiさんと似ているところがあるかもしれませんね。(^-^)
by (2007-01-21 01:20) 

takepii

そうですね。
映画をとても客観視して、映像がどうのこうの、
ストーリ展開が・・・など、映画を評論家風には見れず、
好き嫌いで見てしまい、挙句の果てには出ているキャラクター、
ストーリーにどうしても共感し、自分を重ねてしまうのは
わたしの悪い癖のようです。
by takepii (2007-01-21 13:10) 

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