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変わらないものを愛してしまう私たち [今日は何の日]

新しい仕事が始まって、およそ2週間です。まだまだ、すごく慣れなくて、仕事に振り回されている

感じです。今までやっていた分野とまったく違う仕事、30の手習い状態ですが、楽しいと言えなくも

ない、ま、なんにしろこれからという感じです。

今日は、1969年に人気テレビドラマ「男はつらいよ」が最終回を迎えた日です。およそ、35年前です

ね。本当は奄美大島で亡くなる予定だったテレビ版寅さんは、予告を見て抗議殺到したファンの

おかげで生き延び、その後48回の映画を生き抜き、日本の正月(渥美清さん自身が高齢になる前

は年二回だった)の顔となったのです。

わたしの両親はこれがとても好きで、毎回映画館に足を運んでいました。フーテンなところはあるけ

ど、人情に弱い、その上妹思いだが、家族の中では問題児、主演の渥美清さんが亡くなるその日

まで、青春の中を生き続けた寅さんはある意味、日本のその時代を象徴していたのかもしれませ

ん。

それにしても、日本には、長寿ドラマが多い気がします。現在では「渡る世間は鬼ばかり」でしょう

か。「時間ですよ」も出演者を替えたりしてあの手この手で、何度もドラマ化されていました。

最近「踊る大捜査線」がいろんなシリーズでドラマ化され、最終的には映画化されました。水戸黄門

も忘れてはいけません。

アニメの世界でも、サザエさんとドラえもんは声優は変わっても健在。ちびまるこちゃんやクレヨンし

んちゃんもその域へ仲間入りするのも時間の問題でしょう。本の世界にもシリーズは多数あります。

私たち、日本人は、長年の流れで「伝統」というのをとても大事にするところがありますが、そういう

のがこういうところに表れているのではないかと私は思っています。

現代の若者は、伝統を打ち破り新しいものを創造していく・・・など言われますが、時代の流れにより

多少の事柄が変わることはあるとは思いますが、若者の中にも急激な変化を望む人よりも、旧来の

流れのものを愛する人が多いと思います。だからこそ、寅さんは48回も恋の相手は変わろうとも、い

い雰囲気になっても、最後は失恋し、家族からはおこられ、妹を心配させ続けられたのです。

でも、これをノスタルジーとか、後ろ向きとは思いません。生れ落ちてから、きっと死ぬまで、

私たち自身は変わり続けなければなりません。一瞬たりとも、同じ自分でいられません。

だから、変わらないものを愛さずにはいられないのでしょう。


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コメント 8

鯉三

Takepiiさんがおっしゃるように、寅さんというものは、いつまでも変わらないでいてほしいものです。もちろん、全48作品の中でもそれぞれ良し悪しはあります。でも、その中に必ず映画を見る人々の琴線に触れる場面が織り込まれています。個人によって場面が異なるかもしれませんが。それが一つあれば、この映画を見た目的が達成されるのだと思います。そういうものを、作り手は常に大切にしてほしいものですね。
by 鯉三 (2006-04-28 01:46) 

たいへー

あの頃の日本映画は、「寅さん」 に支えられていました。
今は「釣りバカ」が近いかな? 伝統って、何でしょうね。
昔の事をコピーし続けるのではなくて、少しづつ、より良く変えて
続けていく事が、「伝統」なのかも。
by たいへー (2006-04-28 07:15) 

ご訪問、有難う!
変わったほうがいいもの、
変わらぬほうがいいもの・
その見極めが出来る、自分で
ありたいですね。v^^;
by (2006-04-28 20:30) 

takepii

鯉三さん。私もそう思います。本当にいいものは残っていくものなのでしょう。それは、時を経たないとわからないものでしょうけど。

たいへーさん。伝統と惰性の境界線は、物事を深く考えないわたしには、あまりよくわかりませんが、見極めることが大切ですよね。変わらないものだけを惰性で好きでいるのではなく、いいものをずっとかわらず大事にするということでしょうか。

こうちゃん。こちらこそ、ありがとうございます。いつもわたしも、今日よりも明日よりもよりよい私でいられたらと思います(笑)
by takepii (2006-04-30 09:00) 

timetobe

本当にいい映画ですね。
着メロの男はつらいよ。お勧めです。
by timetobe (2006-05-04 00:30) 

takepii

milvaさん。いつもありがとうございます。着メロもあるんですか。知らなかったなあ。
by takepii (2006-05-04 17:12) 

tomoo

こんにちわ。 えーと、nice!返しみたいのはあんまり好きじゃないんですけど、
この記事 実は前から気になっていたんで、nice!を送らせていただきました。

寅さんは終わっちゃいましたけど、例に出している サザエさん、ドラえもん、 ・・ 等々はまだ続いていますよねー。
それらって、絶対毎回は観ないんですけど・・、 でも、時々見るとホッとするというか。そんなに熱烈ファンじゃないのにもかかわらず、そんな気はしますね。

自分自身のことについては、変わったほうがいいもの、変わらないほうがいいものの判別は今現在難しい心理状態ですけどね。 区別しなくても、自分の中で勝手に無意識に自然淘汰されていくのかな・・。takepii さんが本文の最後でおっしゃっているように、一瞬たりとも同じ自分ではいられないんでしょうね。成長や進歩という意味でもそうだし、年齢による諸々の衰えの実感とかもありますしね。(ちなみに私、三十路です。)

んと、話が自滅気味でややこしくなってきました。 長々とおじゃましましたが、この辺で失礼します・・m(’v’)/
by tomoo (2006-05-07 19:13) 

takepii

tomix1013song..さん。こちらこそ、ありがとうございました。自然淘汰されていく。これをつかさどるのはわたしなのか、それとも私の脳なのか。それについてもふと考えることもあります。
by takepii (2006-08-05 12:32) 

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