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北風が吹く。 [ブログ]

北風が吹きすさび、もう空気全体で冬が来たことをいやがおうでも感じました。

年末、30日からしか休みでないので、微妙に少しずつ片づけを始めています。

と書いていると掃除好きなステキな女性に聞こえますが、

年に1回の隅々まできれいに磨き上げるのは年末のみ。

我が家さんにとっては一年でたった一回のお色直しなので、私としても気合十分で

時間を見つけてはあちらこちらをちょこちょこかたしています。

わたしは、年寄りのいる家庭で育ったせいか(ちびまる子ちゃんちみたいにじいさま、

ばあさまが同居しているということです)、縁起は担ぎたくなるし、

迷信ややってはいけないとされていることをすることはとっても気がとがめるタチです。

靴は朝おろしたいし、夜爪を切るのは落ち着かない、北枕はしないし、

茶柱がたつと一日気分がすごぶるよい。

だから、もちろん福を吐き出してしまうという三が日は掃除をしないというわけです。

12月はものぐさも一休みといった風情で、珍しくすそをはしょってやっているといった次第

であります。

ところで、私のブログに顔を出していただいているめだま親父のたいへー氏は

新しい家で年越しでいらっしゃいます。

それを見習ってわたしもひとつ!・・・というわけには、全くいかないのですが、

新年が近いと来年は何をしよう?とついつい思ってしまいます。

司馬遼太郎氏の「街道をゆく」を全巻読破をしようと低い志から思いついたのですが、

早速読みたくなったので明日から始めることにしました。

とすると、結婚は今年してしまいましたし、出産は神のみぞ知るだし、

新聞を1ページから毎日全ての記事を読む!というだけでは意味がない行為だし。

まだ、3週間以上あるのでしっかり考えてみます。

みなさんは、何か考えていらっしゃいますか?


新装【ワイド版】 街道をゆく (16) 叡山の諸道

新装【ワイド版】 街道をゆく (16) 叡山の諸道

  • 作者: 司馬 遼太郎
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 2005/06/16
  • メディア: 単行本


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晩秋と近況。 [ブログ]

映画「トスカーナの休日」でダイアン・レイン扮するバツ1アメリカ女性がふとしたことで、

トスカーナ旅行中に売り出される家を買い、そのままそこに住み込んでしまう・・・という話が

あります。人生は思いもかけないところで立ち止まり、生きていくことのよい例だと思っています。

わたしも、もし旅先で気に入った家をみつけ、旅の途中下車のようにそこに住み着くのが夢。

でも、ちびまるこちゃんのようなおかっぱ頭の日本の子どもが、シンデレラにあこがれるのと同じ

レベルで、針の先ほどの現実味もない希望です。

せっかくですから、時々立ち寄らせていただいている「イカス・・・」のたっくんをまねて

近況を箇条書きにしたためたいと思います。

①映画「プラダを着た悪魔」を見てから、買い物熱に侵されています。誰か助けてください。

②久々の一人暮らし(といっても離婚ではありません)は楽しいです。

③つれあいのタイのみやげはなんでしょう。

④次引っ越す時は猫の飼える家がいいかしら。

⑤土曜日夜中にチャップリン映画を4本立てで見てしまい、日曜日は掃除と寝ることしか・・・。

⑥冷え性がひどく電気あんか(昔はお湯の入った湯たんぽ)がかかせません。

⑦いまだに携帯はTU-KAです。弥生土器よりめずらしいでしょ。

⑧昨日ジムでヒップホップダンスのエクササイズ。踊れてないのに筋肉痛(泣)

⑨正月明けに城崎温泉に生まれてはじめて行きます。

⑩クリスマスは1年でいちばん好きな日です。クリスチャンではないけれど・・・
 
 クリスマスには子どもの頃に戻れる気がしてなりません。

それにしても、近況は書くのがとても難しいですね。

どんなに薄っぺらでも他人から見てどうってこともなくても、

自分の人生は自分だけのものだと心がけて思うようにしています。

あと少しで2006年が暮れるとおもうと名残惜しいものですね。

街の木々は絵の具を振り撒いたかのような潔い鮮やかな紅葉です。

もう少し、もう少しでクリスマス。


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とらぬタヌキの・・・ [ことわざ]

世の中はクリスマス商戦真っ只中。

連れ合いのプレゼントを先日いち早く購入し、いざなぎ景気を支えている私ですが、

本日の寒さは本当にコタエマシタ。12月上旬並みの寒さ・・・。友人に連れられて映画を

見に行ったのですが、現在つれあいは海外旅行♪

カミサンは実家に帰って、今夜はうふふといつも赤ちょうちんあたりのサラリーマンが

若い女の子がうようよいるお店で羽を伸ばすように、

今夜は飲み明かそう!と心を決していた二人でした。

しかし・・・

友人は田舎から両親が来てしまい映画を見て即帰り。私はそれでも一人街ブラでもして、

飲み代としてよけていた分ウインドウではないショッピングをしようと意気込んでいましたが・・・。

寒さに負けた・・・。

貧乏にも、残業にも、人ごみにも負けない三冠王の私ですが、

寒さには弱い・・・。

その分つい先ほどまで、生きがいの読書に励んでおります。

今日はつい最近今更ながらちょこちょこ読み出した山本周五郎。

私って本当に食わず嫌い王だったのか、エセ読書人だったのか、

エセ黒澤ファンといったほうが正しいのか・・・。

山本周五郎を読んだのはつい1ヶ月前がはじめてです。

今読んでいるのは「人情裏長屋(改題「裏長屋物語」)」

おもしろい。

最近本が収拾つかずに泣く泣くブックオフ売り歩く日々。

平岩弓枝氏の「御宿かわせみ」シリーズを売り払い(本当に泣く泣くだから時期また買う可能性有)

ファッション誌もいつもはちり紙交換だけど、重いのに持っていき、

もう読まないマンガを売り払いとせっかくあいたスペースが佐藤雅美氏と山本氏に

埋められてしまい・・・。

また本棚とにらめっこ。

「アドルフに告ぐ」はもちろん手放せないし、「タイタンの妖女」だって・・・

こうなりゃつれあいの「ツルモク独身寮」でも説得して売ってもらい本棚をあけてもうおうかしら。

それとも、もっと大きな本棚が置ける、いや、部屋ごとウォークインブックスペースにできる

広い居住地へ・・・・・・・。

やはり、私の日常は、お出かけしても、家にいても

取らぬ狸の皮算用ばかりのようです。

人情裏長屋

人情裏長屋

  • 作者: 山本 周五郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1980/09
  • メディア: 文庫


アドルフに告ぐ (1)

アドルフに告ぐ (1)

  • 作者: 手塚 治虫
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1996/06
  • メディア: コミック


タイタンの妖女

タイタンの妖女

  • 作者: カート・ヴォネガット・ジュニア
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2000
  • メディア: 文庫


ツルモク独身寮 (1)

ツルモク独身寮 (1)

  • 作者: 窪之内 英策
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 1988/09
  • メディア: 新書


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しがないけど、かっこいいオヤジ。 [小説、本]

「世は無常」というのは、日本人ならある程度こころに思っているものであるように思います。

「ゆく川の流れは絶えずして、然ももとの水にあらず」とはよく言ったもので。

「祇園精舎の鐘の音 諸行無常の響きあり」は年端のいかぬ私でも、本当の真実と

決めかかっている節があります。

今のこの時が永遠とまではいかなくとも、思う存分心ゆくまで味わいたいと思う前に

あっと本当に言っている間に時間といういかんともしがたいものが手の中をすりぬけてしまう

というのは事実。

全く関係ないことではありますが、私が世は無常だなあと思うときはたくさんあります。

高尚なことから、本当にくだらないことまでたくさんありますが、

そのことの一つに男に生まれたかったなあと言う思いがあります。

男女わけ隔てなく育てられる世代に生まれた私ですので、女として不条理を

感じることはありませんでした。

ただ、男同士のあれこれなど、友人関係ひとつとってもなぜか女同士とは違い、

なんかいい感じがするのです。

ちょいワルなんて言葉もオヤジにつけるから、かっこいいのであって、

ちょいワルオバチャンは・・・意地悪ばあさんのイメージになっちゃうし、何か違う気がします。

いいかげんそろそろ女ざかりを迎えた今でも、男になって見たいなあと思います。

お化粧したり、きれいに着飾ったり、子どもを生んだり、いつ終わるともわからない井戸端会議

をするのも、女性だからこそできる楽しいものはたくさんあるのですが、

男同士の世界でちょっとやってみたいなあと思ってしまいます。

最近特にその傾向が強いです。

というのも、ある小説にこんなオヤジ(お父さんではなく、世で言うおっさんという方のことです)

が出ていて、ぜひこんなオヤジになりたいなあとつくづく思ったからです。

佐藤雅美氏の小説「物書同心居眠り紋蔵」の主人公藤木紋蔵。

この紋蔵氏は、ぱっと見ぱっとしないオヤジだけど、すごくいいですね。

最近ふと本屋で手にとって、読み始めあまりのおもしろさにブログに書いてしまいましたが、

きっと時代小説好きには定番なのでしょう。

ドラマ化されたそうですから。

読むとやっぱりつくづく男同士の付き合いとやらを一度でいいから

やってみたいと思うばかりです。

こんなくだらないことばかりで、「無常」を感じているわけではありません。

いちばん感じるのはこういうことです。

私が好きな映画監督のひとり「ロバート・アルトマン」氏が20日亡くなりました。

今年のアカデミー賞で名誉賞をもらった時はまだこれからたくさんのステキな

映画を作り続けてくれるのではと期待させてくれるくらいよいスピーチをされていました・・・。

この方も自分なりのこだわりを持つかっこいいオヤジのひとりでありました。

ご冥福をお祈りします。


物書同心居眠り紋蔵

物書同心居眠り紋蔵

  • 作者: 佐藤 雅美
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1997/09
  • メディア: 文庫


四両二分の女―物書同心居眠り紋蔵

四両二分の女―物書同心居眠り紋蔵

  • 作者: 佐藤 雅美
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2005/02
  • メディア: 文庫


お尋者―物書同心居眠り紋蔵

お尋者―物書同心居眠り紋蔵

  • 作者: 佐藤 雅美
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2002/06
  • メディア: 文庫


隼小僧異聞―物書同心居眠り紋蔵

隼小僧異聞―物書同心居眠り紋蔵

  • 作者: 佐藤 雅美
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1999/06
  • メディア: 文庫


密約―物書同心居眠り紋蔵

密約―物書同心居眠り紋蔵

  • 作者: 佐藤 雅美
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2001/01
  • メディア: 文庫


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わりとよくあるタイプの君よ [ブログ]

身近な人に言わせると、わたしはカタイ人間らしい、です。

ヨガに行き始めて約2ヶ月だけど、体はまだまだカタイままですが。

そうではなく、頭が固いということらしいです。自分ではそう思っていませんでしたけど。

自分の親をそんな風に言うのはナンですが、うちの両親は本当にいい意味で「バカ」が

つくくらいいい人たちで自分より他人様を思いやり、建前ではなく本当に人に対して心を

尽くす誠にすばらしい人たちです。

ただ、とんびが鷹を産むの逆のことは、世の常といいますか、親があまりにすばらしいと・・・

その子は・・・というわけで、子供の頃から私自身は如才なく世の中に床ずれ跡ができるくらい

すれたガキでございました。

人はほとんどの人が所詮性悪で嘘つきで生きている意味なんて・・・ケッと

つぶやいていた悪たれ野郎(女の子でしたけどね)。

ドラゴンボールの神様が自分の中の悪を飼いならすことができずピッコロ大魔王を作り上げたことと

同じ原理なのでしょう、きっと。

でも、私は妙なところまっすぐで頭が固いピッコロ大魔王であるようです。

自分ではそれが普通だと思ってましたけど。

まず、携帯オフ車両で携帯を鳴らす人は怒りマークがこめかみにできるくらい許せない!

人とぶつかりそうになったら、とりあえず相手を優先しようとしない人はチョップかましたくなる!

お年寄りや病気の方、妊婦の方に席をゆずらずのベーと座っている人は

南極で寒さの修行をしてほしいくらい!

こう羅列するとすごくいい人っぽく聞こえますが、ようするに

世の中を斜めに構えている横暴野郎なわたしですが、

規則ではないけど、決まったことを守らない人にむかっ腹立っちゃう人間らしいです。

ただ、善人ではないのでその怒りが頂点に達したら、

映画「シリアルママ」のママ化(見ていない方は見てくださいませ。血を流しかねないというべきか)

してしまうのも時間の問題。

イライラせず、そういうところをまず自分からやっていく態度を示せるほど大人に

なろうと思ってはいるんですけどね。

でもせめて、電源オフ車両では電源切ってほしいですし、

自分がおばあちゃんになったら、やはり気軽に電車に乗れる時代で

あってほしいし、意外と立派な見た目の方ほどやらないんですよね、そういうこと。

プンプン。


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ここに地終わり 海始まる [旅]

「ここに地終わり 海始まる」

は大阪出身の作家宮本輝氏の小説の中で、私がいちばん好きな本のタイトルです。

このタイトルに使われている一文はユーラシア大陸最西端のロカ岬に刻まれている

言葉でもあるようで、小説の中にもそのことは触れられています。

この小説は、ある若い女性の再生の物語だからなのか、心惹かれ、生きているうちに一度は

行きたい場所にロカ岬はもちろんランクインしています。

それにしても、この邦訳をした人はまさに詩人だと思います。下手に訳すると、ただの場所の説明

となってしまうこの言葉を(ここで大陸は終わり、海になります・・・みたいな)、

海の始まりが永遠に手の届かない果てしないロマンを含んだものに見えてしまう一文。

冒険心をくすぐるというのでしょうか・・・。

わたしは、幼少の頃からスナフキンの恋人になりたいくらい(ギターを抱えて世界中を旅する

吟遊詩人のつれあい・・・というべきでしょうか)、旅が好きです。

でも、ひとり旅はよほどの用事がない限り行ったことがない気がします。

そもそも、憧れの始まりからスナフキンと一緒に行くことを前提としているのだから、

道連れのいる旅が私の旅というところでしょうか。

でも、旅は意外と行ってみると楽しいことばかりじゃない、生きるという行為の単純な

ところで躓くことが多いです。

生活習慣・・・というべきでしょうか。食事、言葉、入浴、排泄・・・、普通という自分の基準がいかに

特異で変なものなのかとはじめて気がつくというのでしょうか。

日本人ならあたりまえーという言葉がはやりましたが、それが一番しっくりくる気がします。

小さな例にあげると、温泉に裸で入るのは日本だけとか。

これは食べるものではなく、日本では愛玩動物ですが・・・がごはんとして立派に成立していると

か、です。

でも、旅の基準て人それぞれ違いますが、ロマンの前にそういうことがとても気になり、

「郷に入っては郷にしたがえ」を全うできるかどうかで旅のよしあしを決めてしまうのも

私の旅の楽しみ方(終いには試練みたいになってしまうのですが・・・)のようです。

逆に、わたしのように道連れとの旅が多いと感じることですが、自分の普段の生活をそのまま

旅に持ち込める豪気な方も数多くいらっしゃいます。

どっちの旅が正しい、間違っているではなく、楽しみ方の違いですが。

でも、何が楽しいかを決定するのは、所詮自分の感性ですから、楽しみ方だけで

答えは出ないと思いますけど。

ああ、旅って奥深い。

秋は旅情に誘われているばかり。

行き先を決めずとりあえず各駅停車の列車に飛び乗り、

途中下車をする旅に今とてもあこがれています。

ロカ岬へはユーロ鉄道へ行きたいと思っていますが、

鉄道はつながっているのでしょうか・・・。

ここに地終わり海始まる〈上〉

ここに地終わり海始まる〈上〉

  • 作者: 宮本 輝
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1994/10
  • メディア: 文庫


ここに地終わり海始まる〈下〉

ここに地終わり海始まる〈下〉

  • 作者: 宮本 輝
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1994/10
  • メディア: 文庫


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淋しくもあり 楽しくもあり [小説、本]

私が、よく読んでいる雑誌と言えば、もちろんファッション中心の女性誌はもちろんきちんと欠かさず

読んでいますが(コンビニで立ち読みですが)、ビッグイシューは販売されているのを

見かけるだけでうれしくなってしまいます。ビッグイシューとはけっこう一風変わった雑誌で

内容はハリウッドスターのインタビュー、ひきこもり、サブカルチャー、ドメスティックバイオレンス

地球温暖化、格差、貧困、ホームレス、映画、アート、食事、音楽、コラム、戦争、平和、世界、日

本・・・扱っている話題は多岐に渡っています。

フルカラーにかかわらず、たった200円。月2回の発売。―ただ、本屋にはない雑誌。

ビッグイシュー販売員が道端に立って声をかけながら、売っています。

彼らはホームレスですが、社会復帰の第一歩として販売員をしているそうです。

その販売員の方の日常の声も雑誌の中には載っています。

ホームレスの自立を促進という目的でイギリスから始まったビッグイシューですが、

目的もさることならが、内容がすばらしいにもかかわらず、まだ全国販売には至っていません。

東京、大阪を中心としたいくつかの都市のみと言ったほうがよい位かもしれません。

その雑誌の中にとても心に響く言葉がありました。

「人の世は死ぬ時までの暇つぶし 淋しくもあり 楽しくもあり」

暇つぶしだと思うと、生きるという行為はそれほど高尚なものでもなく、

バカらしいこともすごく意味があるように感じて、なんだかすごくほっとしてしまいました。

とかくこの世は生き辛く、自分らしさや、社会との適応力や、アイデンティティや、体力や、

美醜や、貧富や、性別や、人種や、言葉や、生まれた国や環境ということに、

人は惑わされないようどんなに気をつけていても、それを思い悩み苦しんでしまいます。

ある人からしたら、どんなに恵まれているように見えても、その人なりの苦しみを抱えています。

でも、その人生は、いずれ来るその瞬間までの単なる時間つぶしだと思うと、

たとえハナクソほりほりするだけの人生の過ごし方でも(しないですけど)生きている意味があるの

ではないかと思ってしまいました。人からみたら生きてる意味のないくだらない人生でも、いい

んだ!という感覚とでもいうのでしょうか。

思い通りにはイカナイケレド、それなりにアホらしく、それなりに美しい人生。

それにしても、販売していない地域の方にもぜひ読んでもらいたいですね。ビッグイシュー。

ニュースには出てこない切実な問題が実は山積みなのだと、わたしは、

それでいつも気づかされるから。

ちなみに北は青森で、広島が南端らしいです。現在は。




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理由 [映画]

名古屋の方には申し訳ないけど、「ドラゴンズの方、空気読んでください。ここ、甲子園ですよ!」

という気分の土曜日ですが・・・(明日は勝ちますように)、秋ももう本番といった風情の

今日この頃ですね。日本の秋は、本当に美しい。雲ひとつない青空を見ているとしみじみと、

秋といえば、芸術の秋をはじめに、スポーツの秋、食欲の秋だとか、暑くもなくまだそんなに寒くない

この季節は、何を始めるにももってこいの季節ですが、読書の秋も忘れてはなりません。

といっても、わたしはそんな理由は後付けで、うまいこと時間のやりくりをしてけっこうきちんと

読書をしています(といっても、娯楽本ばかりですが)。

この前WOWWOWで大林宣彦監督の「理由」を見ました。映画としては、原作に忠実過ぎという

ことで賛否両論ですが、わたしは原作も好きだし、2時間半をわりと飽きずに

映画として楽しめました。

特に映画の中で描かれる「東京の下町」がよかったですね。下町という言葉は、その意味を実は

あんまり知らんのでは?と思わないほどに私たちの暮らしの中に根付いています。が、

九州出身のわたしには、あまり下町は自分の街にはありませんでしたので、きっと私の感じる下町

の姿は自分で勝手にこしらえたつぎはぎのようなものだと思います。しかし、映画の中には、

へえ下町ってこんなものかあと感じるところが随所にあり、ドキュメンタリー調とあいまって

変なところで妙に感心していました。

「理由」というタイトルもなるほどと思います。秋の夜長に小説、映画お好みでよいと思います。

それにしても、最近とても食欲が増し、栗に梨に松茸にとおいしいものがあふれていまして、

ついつい食べ過ぎていますが、秋だから・・・を理由にするのは、ただの言い訳でしょうね、

やっぱり。






理由

理由

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2004/06/29
  • メディア: 文庫


理由 特別版

理由 特別版

  • 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
  • 発売日: 2005/04/28
  • メディア: DVD


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今からでも遅くはないから・・・ [TV・ニュース]


タイのクーデターも沈静化に向かい何よりです。今週は、日本の新しい顔も決まり、ひとつ時代が動

きつつある予感をにじませる初秋の日々です。新しい首相の言われるような、日本晴れの秋の空の

ような「美しい国」(私はまだ本は読んでいませんが・・・)になるとよいですね。世界をよい方向へい

ざなえるような美しい国へなるといいと思います。

正直、タイのクーデターは、わたしにとって、結果のわかっている日本の新しい首相を選ぶことより

も、大きな衝撃を与えました。物価が安いといっても、タイはあまたある国の中でも日本と親交も

深く、私自身にも知り合いがいるし、友達のつれあいにもタイの方というのは、少なくありません。

一部財閥による政情不安があったとはいえ、軍部の力で政治が転覆するクーデターが起こるとは!

一般の市民がほとんど巻き込まれず、亡くなった方もけが人もいらっしゃらなく、

沈静化に向かったのが何よりと言えるでしょう。

しかし、私のイメージの中でクーデターというのは、日本の昭和の初期の515事件、そして226事件

など血みどろで、その時代の軍部の台頭を思わせる事件とつながってしまい、とても印象が悪い。

226事件なんかは、歴史に残るこの声明を元にタイと同じように一般の市民は何が起こっているか

わかった時にはもう事態は収拾へ向かっていました。「今からでも決して遅くはないから、原隊へ帰

れ。」

この「今からでも遅くはない・・・」がその当時の流行語になったようです。

クーデター。誰も巻き込まれず、市井の人々が傷つかず、今回のタイの事件は中心人物である、

悪名高いタイの首相も亡命するにとどまり、なんとか血を流さず、よりよい政治へとつないでいく

クーデターではあるようですが、わたしとしては、アマちゃんと言われてもいいから、

話し合いで何とかならないものかと、どうにかその前にする方法がないかと

思い考えて仕方ありません。言ってもせんないことといわれてもしょうがないことではありますが。

少し前のブログに載せたことのある宮部みゆき著の「蒲生邸事件」は226事件当時の

日本の市井の人々の当たり前の生活を覗き見した気分になります。あと、映画「226」はクーデター

を起した将校側の側面が描かれています。

とにもかくにも、タイや日本その他世界がよい方向へ少しでも進めばいいなあと思うばかりです。




蒲生邸事件

蒲生邸事件

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 毎日新聞社
  • 発売日: 1996/09
  • メディア: 単行本

226

226

  • 出版社/メーカー: 松竹
  • 発売日: 1993/04/20
  • メディア: ビデオ


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勇気凛々ルリの色 [ブログ]

自慢ではないですが(自慢にはちっともならないですが、が正しい。)。

私は現在怠惰な主婦であります。もうそれは筋金入りだと自身でも思わずにはおれないほどです。

幸い(早くに欲しいと思うけど)うちには、主婦として自分の時間を失うほど(むしろ自分の大切な時間

なんて、どうでもいいと思うほど)かわいいであろう、子どもがひとりもいない、現在は嫁入り修行な

んて行わなくても、掃除は掃除機が、洗濯は全自動で、レンジもあるし、炊飯器もあるし、ポットもあ

るし、アイロンもあるし、冷蔵庫もあるし・・・。昨日まで実家で縦のものを横にもしなかった洟垂れ18

歳の大学生が一人暮らしをほいほいできる時代なのであります。しかもうちはダンナの両親も気を

使い他人と暮らすくらいなら・・・というタイプだし、うちの両親はまだ年が若いのもあるけど、10代の

たそがれ時期から家を出て、九州から離れた大阪に住む娘とまだ数回しか会ったことのない婿と一

緒に暮らしたいとはつゆほども思っていないようです。ともに年齢が上がれば、孫ができれば、

事情が変わることもあるでしょうが、現在はその状況。

だから、思う存分怠惰な主婦を満喫しているわけです。かといって、私をぐうたらだと侮っては

いけません。週5日、そうウィークデイは派遣社員ではあるけれど、けっこう大きな会社で事務の

お仕事を朝8時45分から18時まで(時折残業もある)をし、週一回はヨガやエクササイズをジムで

行い、週1から2日は仕事空けに同僚や友人と買い物や食事や飲み会で、時には帰るのが終電

ということまであるのです。週末は週末で、まだ倦怠期という年頃ではないですから、ダンナとお出

かけがあり、ダンナの実家はたった私鉄で二駅先だから月に1から2回は土日のうちどちらか

ともに食事に行ったり、義理の母と買い物に行ったりもするのです。しかも、わたしはバカがつくほど

映画と本が好き。映画はWOWWOWで週のうち6本は運がよい時に観たい映画があり、時にはひと

りでだいたいダンナと二人で月1回は映画館へ行くし、週5冊は本(およそ300から400ページほど

の)小説を読むのです(仕事の行き帰り電車で読むこともあり)。合間をぬって現在のアンチエイジン

グと肩こり防止の為にフェイスエステ、全身エステ、リラクゼーション、整体だって行かなきゃ行けな

いんです。昔は落ち着き先が決まったらオバチャンに潔くなってしまっても、近所のはるちゃんの

オバチャンもうちの母もオバチャン既婚女性はくまなくオバチャンであることが当たり前でしたから、

気兼ねなしにおばちゃんになれましたが、

中学生の娘がいようともキレイな奥様方が巷にあふれるこの時代に、ひとりだけ戦線離脱をするわ

けにはいかず、戦が終わりダンナもち大名となった私は、太平の世が訪れても、現代の主婦は美し

さと若さの追求という兜を脱ぐわけにはいかないのです。

ソウナルト・・・。どこから休息時間を作り出すかというと・・・、実家では右のものを左にもせず、私と一緒

に暮らすまで親元で暮らしていたダンナにはばれないように、ひそかに主婦業から手抜きをして

時間を作り出しました。だから、それがすっかり板につき、肝心の主婦業で怠惰な主婦が

生まれてしまったわけです。

しかしですよ、子どもの頃の人生の絵図にもさすがに「怠惰な主婦」というのはもちろんありませ

ん。

小さな頃から男女同じように教育を受け、大学を出て、営業職という男女関係なくぼろぼろになるま

で働いてこの頃の私にはキャリアウーマンという方向性も残っていたし、そんなにハードな仕事では

ないのなら、両立できる主婦もできそうな気がしていたものです。ついぞ2,3年前までは。

自分がまさか「怠惰な主婦」になろうとは思ってはおりませんでした。これもすべて、

世の中が便利で、電化され、コンビニがあり、全自動があり、家が狭いのが悪いのだと得意の

責任転嫁をしておりました。

でも、わたしより仕事もハード、子どももいて、趣味もこなし、ふた親とも近所に住み、美しく、

それでいて聡明な主婦業もきちんとこなす人はたくさんいらっしゃいました。怠惰なのは性分なのだ

とこうなってから気づいたのです。どんなに忙しかろうとも好きなことは(事務の仕事は金銭のため

致し方ないので別です)どんな人でも苦にならないものです。怠け者の節句働きといわれるくらい

ですから。

だから、こういうことになってから自分が「怠惰な主婦」であることに気がついた次第でした。

でも、気がついたからどうしたという話で、生産性があまりにもないので、

私が日本でいちばん好きなエッセイだった

浅田次郎氏の「勇気凛々ルリの色」というタイトルだけを拝借させて頂きました。

勇気凛凛ルリの色

勇気凛凛ルリの色

  • 作者: 浅田 次郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1999/07
  • メディア: 文庫


勇気凛凛ルリの色―福音について

勇気凛凛ルリの色―福音について

  • 作者: 浅田 次郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2001/01
  • メディア: 文庫


勇気凛凛ルリの色 四十肩と恋愛

勇気凛凛ルリの色 四十肩と恋愛

  • 作者: 浅田 次郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2000/03
  • メディア: 文庫


勇気凛凛ルリの色〈2〉四十肩と恋愛

勇気凛凛ルリの色〈2〉四十肩と恋愛

  • 作者: 浅田 次郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1997/01
  • メディア: 単行本


満天の星―勇気凛凛ルリの色

満天の星―勇気凛凛ルリの色

  • 作者: 浅田 次郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1999/01
  • メディア: 単行本


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