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旅がらす中国蘇州へ行く [旅]

先週まで、宮本輝氏の流転の海を現在出ている4巻まで読んでおりました。

自伝的というわけではないようですが、主人公の50を過ぎて父親になった男性のモデルは筆者の

父親であるようです。

本の中で、父親は、昔はたいそう手広く仕事をしており、中国で暮らしていた経験もあり、

中国の友人と戦前までは深く交流を持っていたようなことが描かれています。

中国の友人のことを「心が広くて、頭がよく、篤い人ばかり」というようなことを

思い出すところが、時々描写されるのですが、わたしが、3泊4日の強行日程で行った旅行の中でも、

現地の方の印象はおおよそそんな感じでありました。

9月の3連休と1日の休みをもらい、関空から上海空港へ。

現地に暮らす日本人と友達と、同じく日本から来た友人2人と私を足して。

現地に暮らす友人には

すでに仲良くしている蘇州人の家族がいらっしゃるので、

中国の方の日常生活を垣間見せて頂いたり、外で食べるとお高くつく上海蟹も彼らの自宅で

ゆでておいしくごちそうになりました。

中国の方は大陸的とよく評されますが、まさにそのとおり大らかで大きいのです。

ご馳走は食べきれないほど、振舞われますし、残すほどでないともてなしにはならないようです。

それに、せっかく来た人に、自分の街はとても素敵だと思われたいという気持ちを

心から感じました。

それに、小さなことにはこだわらないというところがあるように感じました。

中国でお世話になったその家族の方は、父母娘という家族構成ですが、

やはりうかがうと、1970年以降生まれのそのお嬢さんはひとりっこ政策がありましたので、

ひとりっことのことでした。

蘇州は、日本でいうところの、うーん、やっぱり、日本は中国文化の影響を色濃く受けており、

漢字も中国から伝わったものだし、奈良時代くらいまで、まねっこのように文化を取り入れていたものですし、

とも思うのですが、まったく違う国です。

たとえようがありません。

蘇州は、現地の方いわく、中国でも豊かな街なようで、街の中心にはわたしの写真のような、

古い町並みが残っていますが、郊外は、まるで新宿都心のような高層ビルが林立。

でも、土地が広いから、ごちゃごちゃ感がなく、手塚治虫氏が描いていたような未来都市といった風情。

中国は、大阪に暮らす私が言うのもなんだけど、人がおつりが来るくらいいます。

さすが、10億人以上いるなって感じ。

広い国土でも、田舎はともかく、都会には日本からすると天文学的な人が暮らしているようです。

東洋のヴェネチアといわれるように、町の中心部は小さな運河に囲まれています。

美人が多い街とも言われているようで、さらさらの黒髪、しなやかな美しさを持つ女性も多かったです。

京劇のようなものを見ましたが、女優さんはすっぴんでも、美人でした。

世界遺産の庭園を見に行ったり(それが、広い、広い、東京ドームくらいある)

現地でマッサージを受けたり、中国茶を試飲して購入したり、

いろいろしましたが、中国そのものの街の大きさに圧倒されたというのが、実感です。

日本で中国製品の良し悪しや、にせものをこっそり売るというあまりよくないニュースを聞きますが、

中国現地の人に言わせると、お金を出せばいいものを買えるという風になっているから、

普通に生活している人は買わないそうです。

偽者のブランド品も、「偽者だよ、いかが?」と正直に薦められましたので、

正直に「入りません」と答えました。

ただ、一つだけ強く感じたのは、日本よりとても深く貧富の差があるのだと思いました。

現在、日本の学力テストの結果で、親の収入により学力が違うという格差が話題になっています。

中国は本当にびっくりするくらい線が引かれています。

それにしても、もう一度行きたいですね。

旅がらすなわたしは、帰ってきてから、先週、沖縄・久米島に行ったのですが、

その話はまた後日・・・・・




流転の海 (新潮文庫)

流転の海 (新潮文庫)

  • 作者: 宮本 輝
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1990/04
  • メディア: 文庫


地の星 (新潮文庫―流転の海 第二部)

地の星 (新潮文庫―流転の海 第二部)

  • 作者: 宮本 輝
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1996/02
  • メディア: 文庫


血脈の火―流転の海〈第3部〉 (新潮文庫)

血脈の火―流転の海〈第3部〉 (新潮文庫)

  • 作者: 宮本 輝
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1999/09
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天の夜曲―流転の海〈第4部〉 (新潮文庫)

天の夜曲―流転の海〈第4部〉 (新潮文庫)

  • 作者: 宮本 輝
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/03
  • メディア: 文庫


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旅がらす [旅]

春から夏にかけて、病気療養で隠遁生活を送っていた私ですが、もうすっかり健康体。

この秋は3回旅をすることになりました。

水戸黄門のように、世の不正を正す隠居の副将軍のようでもなく、

銀幕スター小林旭が演じた「旅がらす事件帖」のように、道中奉行として、

日本各地を廻り葵の御門のついた拝領刀を片手に腐敗を正していくわけではなく、

①家族と車で温泉慰安の目的で徳島へ行ったり、

②学生時代の友人を訪ねて、中国蘇州へグルメと庭園を巡る旅へ行ったり、

③気のおけない同年代女子の友人たちとレジャーとエステが一緒くたとなっている沖縄旅行に行くという

万物の霊長たる、霊長類ヒト科としては、誠に単純な・・・・、ただ遊びに行くと言うだけです。

ただ、現在たった一人の同居の家族である夫からは、2ヶ月で3回も旅行に行くなんて、

のんきなものだとあきれられたり、うらやましがられたりと言うわけです。

ちなみに、①は夫の会社の福利厚生をご利用させていただき、

先週末に夫の会社が契約している会員制リゾートへ行ったので彼が一緒だったんですけどね。

他の皆さまのように、旅先でのグルメや名跡の写真等載せて、

旅日記を公開できればいいし、

この際ブログタイトルも「たけぴの旅がらす事件帖」に変えたりしようかしらとほくそえんで、

徳島での写真を見返しました。

しかし、

せっかくぜいたくした夕食は写真もとらず、ただただ飲み食いに徹したようで1枚もなく、

会員制リゾートなので、けっこう景色のよい部屋に泊まり、

鳴門海峡で渦も見たし、道中の淡路も天気もよく、とってもよい旅だったのですが、

久々の旅行に浮かれた私が写真の隅に写っているものばかりで、

公開するのは忍びないし、旅の恥はかきすてできても、

これからもブログは続けていきたいので、「たけぴの旅がらす事件帖」への変更は、

はかない夢と消えてしまいました。

中国蘇州ではせめて、わたしの愛読の旅ブログ「りんこうの世界」まではいかないとも、

それなりに「東洋のヴェニス」と言われている、蘇州の話が少しはできれば・・・・と思っております。

そう思うと、しっかり目に焼き付けてこようと思えるから、

今までの旅とは違う発見ができればと思っております。




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通り雨 [小説、本]

今朝、出勤の途中駅に向かいながら、案の定雨が降り出し、

「やっぱり・・・・」と思いながら、傘をさしたら、あっという間にすごい大雨状態の雨脚。

そして、ものの15分ちょっとで雨が止んでしまいました。

朝の天気予報では午前中雨、午後は曇り。

でも普通、雨の日はもっと長い時間で、もっとゆっくり振り続けるイメージ。

今朝の雨は通り雨のような感じでしたが、イメージ的には夕立のような、まさにスコールといった風情。

やっぱり、温暖化で、日本はもはや温帯湿潤じゃなくて、亜熱帯へ変化しているのではないかと、

身を持って何かしらの恐怖を感じました。

やはり、なるべく車は使わず公共のものに乗ろう、家での冷房は減らそう、

使わないコンセントは抜いて、ごみを減らして、今以上にリサイクルして、

テレビを見ていないときはだらだらせず消そうと、

まず日々できることを改めて思い返したりしました。

それにしても、明日で8月も終わり。

暑さにもさよならといいたいところですが、残念ながら残暑はことのほか厳しい模様です。

そんな暑い今年の夏の私の読書は「浅田次郎」でありました。

泣きの浅田と言われますが、どっぷり暑いのに、はらはら泣きこれまた熱い心で

読んでいた夏でした。

特に、浅田氏の作品の泣きもの(極道ものはまちまちしか読んでません)は

ほとんど読んだはずですが、タイトルの雰囲気や他に読みたいものに浮気して

読みそびれていたものも、結構もらさず読んだ夏であったと思います。

特に「日輪の遺産」はよかったです。

一見、タイトルだけだと小難しい歴史物に感じますが、

読み終わった後は、サスペンスもあるし、なんだか大人にとっての

少しほろ苦い童話だという感じがしました。

私などは、吹けば飛ぶような小さな存在ですが、それでも歴史を造っているひとりでは

あるのだと、なぜか実感をしたりもしました。

だからこそ、宇宙船地球号はタイタニックにはしないのだと、

そのためにできることをまずやろうと思う今日この頃です。














日輪の遺産 (講談社文庫)

日輪の遺産 (講談社文庫)

  • 作者: 浅田 次郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1997/07
  • メディア: 文庫


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わたしはたまたま日本に生まれました。 [TV・ニュース]

2ヶ月以上もほったらかしにしていましたが、

忘れていたわけではありません。

書きたくて書きたくてうずうずしておりました。

表現することは楽しい!

誰が読むわけではないけど、楽しい!

と思わせていただくことができて、このインターネットが普及し、

思う存分個人が表現できる現代に感謝するばかりです。

この2ヶ月、簡単にいうと病気しておりました。

病気とは無縁であった30年余りでしたが、突然見舞われるものです。

これから先は、休まずなるべく週2,3回の更新を目指しております。

木曜日の夜、夕食の後夕寝を居間で楽しんでおりました。

ふと、喉が渇き、目を覚ますと横で夫がテレビを見ておりました。

番組名は知りませんが、

その内容は、無限の食欲を止めれない病気を持つアメリカの少女の

ダイエットの話と、アフリカの原住民の狩猟生活を捨てた家族の

日々の糧に事欠く生活を「食」というテーマで取材をした番組でした。

アメリカの少女は身長160センチもないのですが、

体重は150キロ近くあります。

何とかダイエットを進める施設に入り、20キロやせて、祖母と祖父と暮らす

実家にもどって、ダイエットを続けます。

外食しても食事を残すことができるくらい無限の食欲と戦う意思を持てた少女・・・という終わり。

アフリカの家族は、2日もろくに家族は食べていません。

毎日近所に頭を下げ、トウモロコシの粉をもらっています。

その土地に古くから伝わる、

一口果肉を食べれば1日中お腹が空かない植物を

お父さんが探しに行き、見つけることができ、近所の人に物乞いせずともしばらく暮らせて、

お父さんの仕事である、薪売りで、久しぶりに薪が売れたと

子どもたちに飴を買って家路に着くというところで物語が終わりました。

わたしは、たまたま日本に生まれました。

戦後30年以上経った昭和50年代に生まれたので、

「食べることは生きること」という実感は乏しいものと思います。

食べることができるのは当たり前、そう太っていない世の中の女の子がダイエットと騒ぐのは当たり前。

私は、私自身やアメリカの少女が、アフリカの家族に比べて、生きていくうえで幸福であるとは

単純に言えないと思ってしまいました。

食べるに困るというのは、それを知らない私が想像する以上に辛く悲しいことだと思いますが、

アフリカの家族は大地が生み育てるアフリカの雄大さ、偉大さや

家族が支えあうことやみんなで食事をする喜びを知っていました。

アメリカの少女にとって、食事をすることはただただ幸せなことではありません。

ダイエットや食事制限をして食べ、太ることへの恐怖へつながっているのです。

日本に生まれた私と同じように、彼らはたまたまアメリカに生まれ、アフリカの狩猟民族として生まれ、

時代という波に翻弄され、一生懸命生きているのだと思いました。

「世界がもし100人の村だったら」という本の中では、わたしとアメリカの少女は村の中で

もっとも豊かな100人中6人に入るでしょう。

屋根のついている家に住み、3度の食事に事欠くことはなく、日々の生活費以上の貯金を持ち、

インターネットが利用できるという生活を当たり前のように享受できる生活。

本当に100人だけだったら、きっと私たちはすべてのものを共有するだろうと思います。

だからといって、共産主義というわけではなく、

分け合うことがいとも簡単であったろうと思うばかりです。

自分の当たり前は世界の常識ではないということ、世界のそういうことを知ることから始まると思います。

分け合うことがいとも簡単にできるを自分の常識にしていきたいとつくづく思った夜でありました。








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つよく 正しく やさしく [ブログ]

一身上の都合で、昨日で仕事を辞め、

人生ではじめて無職になっております。

つれ(関西でいうところの友人)から、結婚した女性は職業は「主婦」と呼ぶとのこと。

世の中にカリスマ主婦という言葉で語られる炊事洗濯家事親父をこなされている、

周りの奥様と比べると、やはりパラサイトワイフという新語を作りたくなってしまい、

趣味でやっているパソコンのアンケートでも、無職をクリックし、

あわてて主婦の欄を見つけて訂正する始末。

家にいるのは基本的に好きなので、飽きるまではのんびりしようと

思っているところです。

そういえば本日、わたしの卒業した小学校のホームページを見つけました。

たまに里帰りした時に、近所を散歩してたら、校舎や運動場、

二宮金次郎は見えます。

私が小学生当時は裏庭にクローバーとバラを植えた花壇がありました。

四葉のクローバーを探したり、バラのとげは本当にとがっていることに感心したり、

歯の生え変わり時期にその裏庭で盛大につまづき、ぐらついていた前歯が

予想外に早く抜けたこともありました。

卒業して何年か経った頃、いつの間にかなくなって、プールが新設されていました。

最近は世の中の状況により卒業生といえども、おいそれとは校庭に入れなくなったことが、

残念です。

校訓でいうのは、どこの学校にもあるものです。

小学校のは簡単なので、今でも覚えています。

今日ホームページを見て、20数年前に私が通っていた頃と変わらないことがわかりました。

「つよく ただしく やさしく」

20年以上経たわが身を振り返ると1つも実践できていないことが、

ただただ申し訳ないような、今からでも遅くないと言い訳のひとつもしたくなるような

気分になりました。

単純だけど、難しいし、まったなしの、いい言葉だとちょっと感心したりもしました。

世の中を斜めに見たりしていたかなりひねくれた子ども時代ではありましたが、

大人になった今では、つよく、ただしく、やさしくなりたいと思ったりもできるようになりました。










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どっぷり

前厄の私は、先月末から、どっぷり体調をくずしております。

例年であれば、5月病のかぜに吹かれ、さぼりくせがそこかしこに吹きすさび、

仕事には行っているけど、心の中では、パリ・セーヌ川のほとりを歩いていたり、

阿蘇の草千里で牛を見ながら、おべんとうを食べているのんきな5月です。

わたしは、先月末から、2種類のちょっとした病気にかかり、

1つ目はゴールデンウイーク明けに完治、

今度は先週末から通院中といった風情で、この1年でいちばんすばらしいこの季節を

満喫できないでいるのです。

ただ、仕事にはいける程度なので、少し体調のよくなってきたこの週末、

近くの大学を学生の振りして(大学生に見えるかは・・・・・)キャンパスを散歩するか、

万博公園で新緑の光をあびようか悩んでいるところです。

きっと、前厄ではなく、日ごろの不摂生のせいでしょうが、

いつもは元気な人間と言うのは、ことさら少しの病気に弱いものです。

しかも、この2回目の病気は、

無理をしなければまったく問題ないと言われているのに、

いつもと違う体調におろおろしてしまう・・・・・・。

こういうときこそ、心根の弱さが出ます。

逆境というわけではないけど、

へへん、病気なんてへっちゃらだよ!

と言えるような、

そういうひとにわたしはなりたい、

と思っている今日この頃です。

ただ、どんな時でも食欲は人一倍あります。

おかしいなあ。




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新しい風物詩 [TV・ニュース]

ゴールデンウイークの連休の谷間を谷として過ごした私は、

(9連休ではなく、5/1、2は仕事という意味です)

明日からの4連休で浮かれております。

そして、休み前の夜を友人とお酒を酌み交わしたり、食事をしたり、お買い物をしたり

というある意味アウトドアな夜のもくろみをかなぐり捨てました。

夕方7時半に帰宅後、夫は休日前で浮かれてアウトドアしてるのをいいことに、

(お酒を酌み交わしたり、夜遊びしているということです)

読書しながら、夕餉を頂くという、母が見たら泣いてしまう暴挙を行い、

おとといから、寝不足になりながら読み続けていた、

桐野夏生女史の小説「柔らかな頬」上下巻をやっと読破いたしました。

インドア具合満点の休日前の夜と言った感じです。

この小説はきっと、好き嫌いがはっきりわかれるタイプのものですが、

わたしには、村上龍氏の小説「インザミソスープ」以来の衝撃を受け、

現在頭が弛緩中です。

ふたつとも全く違う種類の本ではあります。

それにしても、連休は楽しいものです。もしかすると、夏休みの前夜と同じで

今夜が一番楽しいのかもしれません。

明日の朝の朝寝に関しては、今年の新年の誓いより、強く強く決心しているのです。

やはり人として生まれたからには、

自分の限界に挑戦し、

上を目指さなければならないので、

2度寝どころか、3度寝してやろうと目標を再設定しているところです。

私は、この前の日曜日、六甲の山に妙齢女性5人

(私とほとんど同じくらいの女性たち)

と行楽にでかけました。

六甲はまだ、肌寒く春爛漫とはいきませんでしたが、

空気が澄んでおり、小学生の頃両親や妹とこの時期に遊びに行った阿蘇などを

ちらりと思い出したりしました。

子どもたちを楽しませるために遊びに連れ出してくれた両親には申し訳ないけど、

その時何をしたか正確には覚えてないのです。

ただ、阿蘇の山のぼる途中で道路脇で売られている、いかにもやきたての

ほんのり焦げているとうもろこしを食べたいなあと思っていたのはぼんやりと思い出します。

そういえば、草スキーをしました。

緩やかな短い草の丘を下って、飽きもせず歩いてのぼり、またすべり、そしてのぼり、

オシリが痛くなるほどすべったりしました。

今、真剣に思い出すとついこの前まで、そんな風に小学生の私として遊び暮らしていた

自分自身がとっても身近な存在になり、

こうやってあの頃は知りもしない土地で妻として暮らす自分を顧み、

「はて?いつの間にこんなに大きくなったのだろう」

と、自分自身に首をかしげたりしてしまいそうです。

ゴールデンウイークの高速の渋滞、行楽地の人込み、新幹線乗車率200%などが

なんだかこの時期の風物詩とも思えてきます。

毎年この時期では、上記の話題がニュースとして映し出されるのですが、

わたしにとっては、とっても心温まるニュースで、

私が思うよりも、世界はもっとのん気で平和な場所ではないかと錯覚してしまいます。

でも、この休日前の浮かれ気分の中では、その錯覚が一番本当で確かなことではないかと

信じてしまいそうな気がします。



柔らかな頬〈上〉

柔らかな頬〈上〉

  • 作者: 桐野 夏生
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2004/12
  • メディア: 文庫


柔らかな頬〈下〉

柔らかな頬〈下〉

  • 作者: 桐野 夏生
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2004/12
  • メディア: 文庫


イン ザ・ミソスープ

イン ザ・ミソスープ

  • 作者: 村上 龍
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 1998/08
  • メディア: 文庫


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Nothing's gonna change my world [健康]

自分の意思や意見を曲げない人は、強い意思の持ち主ともいえるし、

または頑固者とも呼ばれます。

流されやすく、人の意思に左右されやすい人も、

ある意味優しい人と思える時もあります。

言葉には、表面上のものと、裏の意味。

若しくは、複数の意味を持つものです。

学生の時、日本の英語の授業は、ほとんど英文を

日本語に訳するものばかりでしたが、

簡単な英語の辞書でさえ、

たくさんの意味があり、どの言葉で訳するべきか、困惑したものです。

例えば、「love」でさえ、愛、愛情、慕情、恋人、

愛着、愛人、性愛、愛撫、慈愛、敬虔・・・・・

と例に挙げたらきりがないほど数多い。

わたしはいったいどの言葉を選べばいいのでしょうか。

運動の下手なわたしは、運動会の日の雨は恵みの雨でしたが、

何時もリレーの選手に選ばれるようなクラスメートには、

てるてる坊主を呪いたくなるほどのいやな雨でしょう。

言葉にひとつの意味しかないように感じるものでも、

その人の気持ち、状態、背景、荷物の量、一人暮らし、

闘病中、禁欲中、禁煙中、読書中、食事中、

人種、国籍、名前等で変わってくることでしょう。

とにかく、今の私は、風邪が悪化して、ある病気にかかり

毎日抗生物質を飲んでいる日々です。

春の風邪は人を憂鬱にも高揚をもさせるようで、

とんでもなく頭が痛い・・・・・・。

熱に浮かされながら、途方もなく哲学者に成り果てたので、

気分がよい時に文章にしようと書き始めましたが、

答えが出ず、結局堂々巡りをし始めてしまいました。

環境破壊は著しく、いつもどこかで戦いはおこなわれており、

何が一番大切かわからず、人と人のつながりも希薄なこの時代。

でも、わたしは、嫌いではなく、むしろこの時代が好きです。

むやみやたらと昔に戻りたいとは思わないと、結論が出ました。

何ものも、私を変えることはできないと言うほどの、

大口はたたけませんが、やはり好きなことにまちがいありません。

みなさん、風邪には気をつけてくださいませ。

曲者です。



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夜桜散歩 [ブログ]

春満開な大阪地方です。

本当に、天気もいい日が多いです。

まだ肌寒さが抜けないこの1週間だったのですが、

空気は春のにおい、さわやかこの上ない感じです。

ただ、被災地の方はそれどころではないでしょう。

早く余震が完全におさまると本当にいいと思います。

現在、私は仕事へ私鉄に揺られて通っています。

私は電車通勤なんて大嫌いで、一番最初の就職は、

会社へ出勤する日は通勤ラッシュがないフレックスで

出張ばかりの仕事を選んだくらいです。今の仕事は週5日電車通勤です。

ただ、この季節、私の揺られる私鉄は桜並木を間に通るのでとてもいい感じです。

ぎゅうぎゅうほどではないけど、それなりに混んでいる車内で、

普段なら、ごとごと揺られつつ立ち姿で懸命に文庫本を読んでいるわたしですが、

最近は桜を眺めては、しばしのお花見気分です。

週明けには、少しだけ電車を降りて歩きながら、夜桜散歩でもしようかと

目論んでいます。

春という季節は、たいした野郎だぜと常日頃から思うときがあります。

それは普段はものに対して思慮深くはこれっぽっちもない私です。

いつもなら電車の中で、今日のランチの予定、昨日見たドラマの回想シーンなどを考えます。

春の桜を見ていると、世の中の不条理、生きることへの強い執着心、自分はいったい何者なのか・・・・

に至るまで、つい哲学的な思索にふけってしまうのです。

「われ思うゆえにわれあり」のデカルトではないのですが、

日本人にとって春とは、何かを思い、何かを考え、何かをはじめ、何かを終わらせてしまう時期なのでしょう。

こんなすましたことを気取って言ってますが、

もちろん日本人なら誰でも大好きさ、桜の下での宴会にもお酒をできるだけかかえて参加しております。

(一般的に「お花見」と呼ばれている例の催しのことです。)


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ガブリエル [今日は何の日]

今日は、大天使ガブリエルがマリアに受胎告知の日だそうです。

1893年に大阪~神戸で電話が開通し、1943年黒澤明初映画監督作品「姿三四郎」が封切られ、

そして29年前に私の大学時代からの友人Uさん生誕の日です。

2年前の私は、6ヶ月に渡る人生の休暇を終えたばかりで、

おそらく九州の実家で大きなスーツケースと格闘し、

とりあえずまた大阪で暮らすことになるので、しばしの両親の同居で親孝行しようと

目論見つつ、結局ぐーたらしていました。

この人生の休暇というのは、今のダンナ(その時は彼氏)と一緒にワーキングホリデーを使って、

ニュージーランドでひたすら過ごすというものでした。

その時にはなんとも思いませんでしたが、

最近特に思い出し、観光目的じゃなくどこかへ行くのっていいなあと思っているものです。

そもそも虫が苦手だし、疲れるの大嫌いという名目で、

山歩きをしなかった私ですが、

ニュージーランドではせっかくだから、一生にそう何度もないから

と名目に・・・・と歩いていたのを思い出します。

その6ヶ月間何をしていたかと問われると、

それなりに旅をしたり、氷河の上を歩いたり、ワイン農場で働いたり、

その場所でしかできないこともたくさんしましたが、

ほとんどは、このブログにたびたびお名前の挙がるたいへーさんが

観光で訪れたことのあるニュージーランドの北島にある街クライストチャーチで

ご飯を作り(ほぼ和食)、友人と買い物をし、すしを食べに行ったり、映画を見たり、

ドライブしたり、仕事をせずゆっくり過ごしていただけで、

半年のうち後半は、娯楽の多い日本を恋しく思い、

読みたい本が手に入らない、欲しい洋服のサイズがないとか、

日本の家族や、友人に会えない、

そういう生活に細かいことがを意外にストレスになったものですが、

今思い出しても、やはり、日本以外のところで暮らす身軽さを思ったりします。

ま、その場所では生活者ではなかったですから、

そういう生き方が永遠にできるはずはありません。

わたしは、そこで貯金を使い果たしましたから、

今すぐできるはずもありませんが、いつか又やりたいなあというのが、

人生のひそかな目標になっています。

みなさんは、そういうのを何かお持ちでしょうか?


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