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勇気凛々ルリの色 [ブログ]

自慢ではないですが(自慢にはちっともならないですが、が正しい。)。

私は現在怠惰な主婦であります。もうそれは筋金入りだと自身でも思わずにはおれないほどです。

幸い(早くに欲しいと思うけど)うちには、主婦として自分の時間を失うほど(むしろ自分の大切な時間

なんて、どうでもいいと思うほど)かわいいであろう、子どもがひとりもいない、現在は嫁入り修行な

んて行わなくても、掃除は掃除機が、洗濯は全自動で、レンジもあるし、炊飯器もあるし、ポットもあ

るし、アイロンもあるし、冷蔵庫もあるし・・・。昨日まで実家で縦のものを横にもしなかった洟垂れ18

歳の大学生が一人暮らしをほいほいできる時代なのであります。しかもうちはダンナの両親も気を

使い他人と暮らすくらいなら・・・というタイプだし、うちの両親はまだ年が若いのもあるけど、10代の

たそがれ時期から家を出て、九州から離れた大阪に住む娘とまだ数回しか会ったことのない婿と一

緒に暮らしたいとはつゆほども思っていないようです。ともに年齢が上がれば、孫ができれば、

事情が変わることもあるでしょうが、現在はその状況。

だから、思う存分怠惰な主婦を満喫しているわけです。かといって、私をぐうたらだと侮っては

いけません。週5日、そうウィークデイは派遣社員ではあるけれど、けっこう大きな会社で事務の

お仕事を朝8時45分から18時まで(時折残業もある)をし、週一回はヨガやエクササイズをジムで

行い、週1から2日は仕事空けに同僚や友人と買い物や食事や飲み会で、時には帰るのが終電

ということまであるのです。週末は週末で、まだ倦怠期という年頃ではないですから、ダンナとお出

かけがあり、ダンナの実家はたった私鉄で二駅先だから月に1から2回は土日のうちどちらか

ともに食事に行ったり、義理の母と買い物に行ったりもするのです。しかも、わたしはバカがつくほど

映画と本が好き。映画はWOWWOWで週のうち6本は運がよい時に観たい映画があり、時にはひと

りでだいたいダンナと二人で月1回は映画館へ行くし、週5冊は本(およそ300から400ページほど

の)小説を読むのです(仕事の行き帰り電車で読むこともあり)。合間をぬって現在のアンチエイジン

グと肩こり防止の為にフェイスエステ、全身エステ、リラクゼーション、整体だって行かなきゃ行けな

いんです。昔は落ち着き先が決まったらオバチャンに潔くなってしまっても、近所のはるちゃんの

オバチャンもうちの母もオバチャン既婚女性はくまなくオバチャンであることが当たり前でしたから、

気兼ねなしにおばちゃんになれましたが、

中学生の娘がいようともキレイな奥様方が巷にあふれるこの時代に、ひとりだけ戦線離脱をするわ

けにはいかず、戦が終わりダンナもち大名となった私は、太平の世が訪れても、現代の主婦は美し

さと若さの追求という兜を脱ぐわけにはいかないのです。

ソウナルト・・・。どこから休息時間を作り出すかというと・・・、実家では右のものを左にもせず、私と一緒

に暮らすまで親元で暮らしていたダンナにはばれないように、ひそかに主婦業から手抜きをして

時間を作り出しました。だから、それがすっかり板につき、肝心の主婦業で怠惰な主婦が

生まれてしまったわけです。

しかしですよ、子どもの頃の人生の絵図にもさすがに「怠惰な主婦」というのはもちろんありませ

ん。

小さな頃から男女同じように教育を受け、大学を出て、営業職という男女関係なくぼろぼろになるま

で働いてこの頃の私にはキャリアウーマンという方向性も残っていたし、そんなにハードな仕事では

ないのなら、両立できる主婦もできそうな気がしていたものです。ついぞ2,3年前までは。

自分がまさか「怠惰な主婦」になろうとは思ってはおりませんでした。これもすべて、

世の中が便利で、電化され、コンビニがあり、全自動があり、家が狭いのが悪いのだと得意の

責任転嫁をしておりました。

でも、わたしより仕事もハード、子どももいて、趣味もこなし、ふた親とも近所に住み、美しく、

それでいて聡明な主婦業もきちんとこなす人はたくさんいらっしゃいました。怠惰なのは性分なのだ

とこうなってから気づいたのです。どんなに忙しかろうとも好きなことは(事務の仕事は金銭のため

致し方ないので別です)どんな人でも苦にならないものです。怠け者の節句働きといわれるくらい

ですから。

だから、こういうことになってから自分が「怠惰な主婦」であることに気がついた次第でした。

でも、気がついたからどうしたという話で、生産性があまりにもないので、

私が日本でいちばん好きなエッセイだった

浅田次郎氏の「勇気凛々ルリの色」というタイトルだけを拝借させて頂きました。

勇気凛凛ルリの色

勇気凛凛ルリの色

  • 作者: 浅田 次郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1999/07
  • メディア: 文庫


勇気凛凛ルリの色―福音について

勇気凛凛ルリの色―福音について

  • 作者: 浅田 次郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2001/01
  • メディア: 文庫


勇気凛凛ルリの色 四十肩と恋愛

勇気凛凛ルリの色 四十肩と恋愛

  • 作者: 浅田 次郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2000/03
  • メディア: 文庫


勇気凛凛ルリの色〈2〉四十肩と恋愛

勇気凛凛ルリの色〈2〉四十肩と恋愛

  • 作者: 浅田 次郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1997/01
  • メディア: 単行本


満天の星―勇気凛凛ルリの色

満天の星―勇気凛凛ルリの色

  • 作者: 浅田 次郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1999/01
  • メディア: 単行本


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コメント 12

きみどり

あぁぁぁ・・・私は怠慢主婦です。。^^;
しかも美意識がないとは言いませんが
かなりナチュラル思考なもので・・・・
女性誌のエッセイのようなblog楽しいですね。
またお邪魔します。
by きみどり (2006-09-16 22:33) 

horigon

結婚したり、仕事があったりと、世の中縛りのない生活はまずありえないですが、人生、基本的には自分のやりたい事をやりたいだけやるのが一番だと思って生きてきました。
したがって、takepii さんの生活が特別だとは思わないし、逆に羨ましいとも思いません。(別に悪い意味ではなく、それが自然だと思うから)
もっとも、サラリーマン(銀行)時代はそのスタイルを押し通したお陰で、アウトロウ的な扱いを受けましたが。(笑)
by horigon (2006-09-17 00:32) 

takepii

きみどりさん。ありがとうございます。エッセイのように中身はありませんけど。時には対して特別でも不思議でも意外でもない自分のことについて書きたくなるのが性分のようです。

horigonさん。いつもありがとうございます。自分の好きなことだけして暮らすをモットーとはステキだと思います。でも、私の場合主婦業も嫌いではないのです。他のと比べたらめんどくさいだけで・・・。始末が悪いですよね。
by takepii (2006-09-17 07:49) 

カズ

はじめまして。コメント&ナイスありがとうございます。
大阪の方ではテアトル梅田での上映とか?時間が出来たら観に行ってください。
仕事と主婦業と自分の時間とを上手くヤリクリするのはとても大変な事だと思います。
男も仕事ばかりではダメなんでしょうね〜。
by カズ (2006-09-17 09:41) 

まめぞう

こんにちは。この度はお越しいただきありがとうございます。
なかなか素敵な生活を送ってらっしゃいますね。強く賛同いたします。
当方お気楽なサラリーマン生活を満喫、休日は趣味にどっぷり、そろそろ家庭がヤバイですσ(^_^;)  
まぁ、妻はゴルフ、息子は野球にそれぞれ夢中なのでお互い好きにやってる、といった感じですが・・・
人生一度っきりだから、楽しまなきゃ損だと思って毎日過ごしてます。泣いて過ごしても一生、笑って過ごしても一生!笑った方がいいですよね!d(^。^)
また来ま~す!(^▽^)/
by まめぞう (2006-09-17 11:50) 

たいへー

私、怠慢夫やってま~す。
かみさんにオンブに抱っこですから、
かみさんが倒れたら共倒れです・・・(汗
そうならないように、料理でも勉強しようと思っても、ついつい
3日坊主になってしまう。 だから、肩揉みますよ~。
by たいへー (2006-09-17 17:41) 

takepii

カズさん。こちらこそありがとうございます。テアトル梅田ではいつもそのようなミニシアター系をもっぱらやっております。仕事と主婦業はうまくはやりくりはしておりませんが、お気楽にはやっております。

エルモさん。ありがとうございます。うちも確かにそれぞれ別のことをしているときも多い気がします。ダンナはいま友人とキャンプに行っております。でもエルモさんの趣味生活は徹底していていいと思います。

たいへーさん。ありがとうございます。奥様ステキな方ですね!!肩もみしていただけるのはきっと奥様も喜んでおられるのではないでしょうか・・・。たまにはごはんを作ってもらえるともっと喜ばれるかもしれませんが。
by takepii (2006-09-17 18:32) 

鯉三

えっ? あっ! いつから主婦してるんですか?!
結構最近ですよね、きっと。
たいへん遅くなりましたが、ご結婚おめでとうございます!
by 鯉三 (2006-09-18 00:51) 

takepii

鯉三さん。いつもありがとうございます。えと、言いそびれてましたが、1年半以上前くらいからです。最近といえば最近。自分では言っていたような気がするのですが。お祝いありがとうございます。
by takepii (2006-09-18 09:24) 

鯉三

以前読ませていただいた「知ったかぶり」の記事を読み違えていたようです。

>財布の中にある「閑古鳥」と仲良くなって久しい時間が流れていますが、このままだと一気に入籍にまで話がすすみそうです。夏前には結納といった具合です・・・。

ちゃんと読めばわかることなのに...大変失礼しました。
by 鯉三 (2006-09-18 11:45) 

Gamaoyabeeeen

なかなか説得力のあるストーリーテリングでした。
怠惰が一番です。
うちは家族全員怠惰です。(笑)
でも、誰一人困っていません。(笑笑)
by Gamaoyabeeeen (2006-09-18 23:31) 

takepii

がま親分。ありがとうございます。そう、誰も困らないならいいですよね。家族全員怠惰なんて、なんと過ごしやすい家庭でしょう(笑)。でも、好きなことには忙しくても平気な私がいるのです。わがままというべきか。
by takepii (2006-09-21 21:42) 

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